2014年7月8日火曜日

国民年金を経済性分析してみた

こんにちは。本来Facebookに書こうと思っていたのですが、長くなったのでブログにすることにしました。たまには更新しないといけませんしね(笑)

さて授業の課題で、国民年金の支給を投資案として分析してみました。今日はそれについて書いてみます。

国民年金は通常65歳から支給を受ける事が出来ますが、これを繰上げて60歳0ヵ月からにする事、また逆に繰下げて70歳0ヵ月からにすることが可能です。そしてそれぞれ、繰上げ1ヵ月につき0.5%の減額、繰下げ1ヵ月につき0.7%の増額となります。 つまり限度いっぱいに繰上げ、繰下げを行うと、60歳からでは通常の支給額の70%を、70歳からでは通常の支給額の142%を、ぞれぞれ受け取るようになります。

では、この「繰上げ=60歳から支給」「通常=65歳から支給」「繰下げ=70歳から支給」という3つの案のうち、どれを選択すべきなのか?

経済性分析に於いてあと必要なのは、初期投資額と利率です。初期投資額はこれまでおさめた保険料の総額という事になりますが、これを求めるのは非常に難しい。今回は約20年前の保険料10,500円/月を35年収めたものとして概算、金利は日銀に倣って0.3%で。因みに年金の支給額は満額であれば772,800円が年間で支給されますが、今回は保険料を35年払ったことにして計算しているので、676,200円となります。

以上を踏まえて、日本人の平均寿命である84歳まで年金を受け取ったとして各案の経済性評価を行ったところ、下記のようになりました。なお今回は経済性評価のための指標として、NPV(Net Present Value:正味現在価値)とIRR(Internal Rate of Return:内部投資利益率)を用いています。


つまり、もし平均寿命まで生きられるのであれば、年金はできる限り繰下げて受給した方がお得、ということになります。

但し。ここで注目すべきは、一番右の回収期間。これは初期投資額を利益の積み上げが上回る、即ちNPVが0を超えるまでの期間を表しています。

この表における数値は年金の受給開始からの年数を示すため、それぞれの回収期間…というより回収が完了する年齢は、繰上げの際には70.8歳、通常は72.5歳、繰下げでは75.3歳となります。つまり、例えば72歳くらいで死んでしまった場合、繰上げて年金の支給を受けていれば投資は回収されるものの、通常どおりの受給であればトントン、繰下げていれば損をすることになってしまいます。

では、各案の優劣が逆転するのはいつなのか?これを求めると、以下のようになります。


つまり、「通常>繰上げと」なるのは76.7歳のとき、「繰下げ>通常」となるのは81.8歳のとき、「繰下げ>繰上げ」となるのは79.7歳のとき、となります。

だんだんワケが分からなくなって参りましたが、ここで一つ重要な情報をば。先ほどのNPV、IRRを求めたのは日本人の平均寿命84歳を基準にしており、もしここまで生き延びられるのであれば、明らかに年金の支給は繰下げた方がお得です。

但し、こと日本人男性に限って言えば、平均寿命は80歳です。即ち、もし男性の場合、平均寿命まで生きたとしても、通常支給がベストの選択肢であるという事になります。また以下は男女関係ありませんが、もし平均よりちょっと早く80歳を前に死んでしまうのであれば、繰下げ支給を選択した場合は一番損をするという事になりますし、さらに言うと77歳まで生き延びない限り、繰上げ支給がベストな選択肢となる事になります。


…如何でしたでしょうか?今回は投資額の見積もり方が少々乱暴ではありますが、こうやって経済性分析してみると、年金を投資案として見た時、どの案を選択すべきか、意外と難しいということが分かるはずです。因みに今回は繰上げ、繰下げとも限度いっぱいのものにしましたが、実際にはこの範囲であれば月単位での繰上げ、繰下げが可能なので、検討すべき投資案は121通りあるという事になりますね…!

あとは貴方が、自分の寿命をどう見積もるか次第… こればっかりは分からないところが、年金という制度における最大の不確定要素であり、投資案の選択を困難にする要因ですけれどね。ここら辺、長生きするおじいちゃんおばあちゃんこそ報われるべきって考えも分からないではないですが、何とかならないかなぁ(苦笑)

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