2014年2月2日日曜日

留学残り0日~留学とは何だったのか~

こんにちは。現在,ミラノのリナーテ空港からこのエントリーを書いています。

早いもので,132日ほどあった留学も,終わりを迎えることとなりました。残すは20時間ほどかけて,家に帰るのみです。いや成田から家が遠いというのは本当に大きいですね…(苦笑)


さてフライトまで1時間弱あるので,まとめられる限り留学についてまとめてみようと思います。これまでの記事でも書いてきたことと重複する部分が多数だとは思いますが,いちおう一つの区切りとして。


【留学してよかったこと】
■自分の専門に関する内容を英語で学べるようになった
これまで勉強のことはあんまり書いてきませんでしたが,あくまでもメインは勉強しに行っていたわけです。決して遊びだけだったわけではありませんよ(笑)

そもそも英語でまともに授業を受けたこと自体,SDM研究科でのいくつかの授業が初めてであり,留学してちゃんと授業の内容を理解できるのか,不安でありました。結果としては明らかに100%は聞き取れたわけじゃないのですが,一先ずついていける程度にはできていた,と思います。

もちろん英語英語といいますが,英語の能力を高めるという意味合いのみならず「自分の専門に関すること」を英語で学べたことに,大きな意味がありました。私の専門は組織論,管理会計論ですが,幸いにもそれと見事に合致する授業を履修することができました。授業を聴講し,グループワークでディスカッションを行い,課題のために文献を読む中で,英語で専門を学ぶという行為それ自体に,かなり慣れることができました。もちろん日本語で学ぶときほどスラスラとはいきませんけれど(苦笑)

これはかなり重要なことでして,おそらく古文などの学問を除けば,ほぼすべての学問というのは,日本国内のみで完結していることなどまずあり得ません。ドラッカーにしろポーターにしろクルーグマンにしろ,学問の大家と呼ばれる人は大体の場合,英語で彼らの原著を執筆しています。もちろん日本でも翻訳版が出ていますが,時に質の悪い翻訳というのも残念ながら世の中にはあります。可能な限り言語がそのままの原典に当たることで,真の理解が深まります。また勿論,翻訳などなされるわけもない膨大な英語の論文があります。これらの文献にアクセスすることは,博士以上はもちろん修士レベルでも重要なことです。

…といって相変わらず辞書をひきまくってるんですが,それでも一応前よりそういった文献を読めるようになったのは事実です。専門的な用語や表現も,いくらか覚えてきましたし。

もちろん日本でがんばって英語の文献を読むことでもこの力は高められますが,留学というのは一番手っ取り早くこの能力を伸ばし,原典にアクセスする障壁を下げることができる手段だと思います。


■“相対的に見た日本”を知ることができた
いかに豊かで恵まれた国であることか!(笑)

これに関してはかつての記事に詳しく書いたので,詳細はそちらに譲ることにします。帰ったら日本の景色がどう見えるのか… あんまり変わんないんじゃないかという気もしますが,それでも以前と比べれば,日本の恵まれたところ,豊かなところ,逆に行き過ぎなところなど,ひしひしと実感しながら生活することになると思います。

因みに上記の「英語で原典にアクセス」の話とも絡めると,日本の文献と英語の文献との間での相対比較も,今後は少しできるようになるのかな,という気がします。こればかりは日本に帰って本格的に日本語文献へのアクセスに戻るまで分かりませんが,ただ研究の道を志す上では,必ず意識しなければならないポイントの一つ。大事にしていきたいところです。


■自分自身を見つめ直すことができた
これも過去に書いたことと大部分が重複するので,簡潔に。

留学というのは,ある意味では日本で自分が無意識に過ごしている日々のシーケンスを,一時的に分断することになります。もちろんそれを前後で繋げていかなければならないのですが,敢えて「日常」から離れることで,自分がそこで何をしていたのか,今後何を目指して,何をするべきなのか。それを改めて考え直す,絶好の機会となりました。

特に留学最終盤は「日本に帰ったらあれをしなきゃこれをしなきゃ」ということで頭がいっぱいになってしまいました。SDM研究科の交換留学は,通常3~4ヶ月ほど。年単位の長さがあるわけではなく,最初から終わりが見えている留学ともいえます。だからこそ,いい意味で余計に帰国後の事も意識しつつ,日々を過ごすことができました。



さて。もしかしたら来年以降に留学を考えている人が,このブログをご覧になるかもしれません。いちおう私の経験から,留学にあたって「こういうことができる人は留学期間を有効に過ごせるのではないか」という類のことを,幾つか挙げてみます。

■事前に留学への目的意識を明確に持つ
上述してきたようなポイントは,私は程度の差はあれ,留学先の希望を決める段階から意識してきたことです。

特に最初に挙げた学問のジャンルに関しては,私としてはかなり重要なポイントだと思います。SDM研究科の留学は,単なる語学留学ではありません。研究留学のみならず聴講の場合においても「海外大学院の授業に参加できる」機会は,お金さえ払えば誰しもが手に入れることのできるものではありません。この点が,“誰でもいける”語学留学との,最大の違いです。

専門のことを学べたからこそ言えますが「専門に関する適切なジャンルを学べるかどうかというのは,SDM研究科から留学する価値が倍増するか半減するか」というレベルの話だと思います。もちろん勉強だけしていても仕方ないのですが,やはり基本的には勉強がベースにある留学です。この点を無視することはできませんし,この点を生かすことこそ,修士レベルで留学することの真髄と言えるでしょう


■留学中の1日1日に価値を見出す
時間は有限です。特に1セメスターの留学は,ものすごく短くはないですが長くもありません。無駄にしている時間などありません。あっというまに終わりますよ(笑)

自分も振り返ると反省はあるのですが,しかしできる限り,1日1日に価値を見出すことは,意識してきました。何気なく街をぶらぶらしてカフェに入ったりするのでも,現地の人の暮らしをダイレクトに経験する,という大きな価値があるわけです。もちろんただ遊んで,ああ楽しかった,というだけでも十分すぎるくらいなんですけれどね。


■失敗や未知との遭遇を恐れない
英語に自信がありません。ついていくのも大変です。グループワークは四苦八苦です。でもいいんです。みんな優しいので自分なりに一生懸命やっていれば最終的には何とかなりますし,そこはちゃんと評価してくれます(笑)

留学してすぐは知らない人だらけですが,恐れさえしなければ自然と友達は増えていきます。授業に出ればなじみの友達ばかり,という状態になるのに,そんなに時間はかからないかと。失敗とかコミュニケーション上の祖語とか,そんなものを恐れていたら何も始まりません。とりあえず恐れずに初めてみましょう。だいたい何とかなります。

ただ勿論,英語ができないけど周りが助けてくれるからいいやーなんてほったらかしにすると,それは非常に勿体ないことだと思いますけれど。


■周囲に適応しつつ一方で自分をしっかり保つ
一見矛盾しているように見えますが,留学によっていきなり異なる文化圏に放り込まれるわけです。周囲から受ける刺激,影響は甚大です。自己をしっかり保てないと「ただただ流されるだけ」になってしまう恐れがあります。それでは勿体ないですよね。



さて,ここまで書いたところで飛行機の時間が近付いてまいりました。イタリアで最後に飲んだカプチーノの写真と共にお別れします。イタリアのワインとコーヒーは本当においしかったです(^^)

Grazie Italia, arrivederci! Ciao!!!


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